中小企業診断士から見たICT経営 Vol.77

素早い事業の立ち上げを支えるクラウドの活用

渋屋 隆一氏渋屋 隆一氏ITコンサルタント。中小企業診断士・情報処理技術者。IT業界を中心に、事業戦略の策定支援・新規事業支援や、経営とITをつなぐためのセミナー・研修を行っている。マーケッターとして経営・ITトレンドを広く見渡す目のバランスと、ITエンジニアとして現場の苦労を知った経験のバランスを大切にしている。

ますます求められる、事業立ち上げの迅速性

近年では、市場の変化するスピードが増しています。事業を支えるシステムに求められるスピードも例外ではありません。しかし、従来、自社で新しいシステムを構築するまでには何ヶ月もの時間が必要でした。

A社は変化の激しいケータイ・スマートフォンにおけるコンテンツビジネスを中核とする従業員20名の会社です。A社は、クラウドを活用することにより、事業立ち上げの迅速性だけでなく、さまざまなメリットを享受したのでした。

クラウドに適したシステムの要件

A社の事例をご紹介する前に、クラウドを利用するのに適したシステムの要件を確認してみましょう。一般的にクラウドに適したシステムには、以下のような特徴があります。

A) 迅速性が求められるシステム
B) 短期間・特定時期のみ利用するシステム
C) 需要変動が大きい、または需要予測が困難なシステム
D) 資産の経費化

クラウド(左)と従来型システム投資(右)の違い
▲クラウド(左)と従来型システム投資(右)の違い

A社がクラウドに期待したポイント

A社がクラウドを検討する際に期待したポイントは以下の通りです。

• 迅速なシステムの立ち上げ
• 使いやすいインターフェース
• 利用量に応じた柔軟な課金
• クラウド導入支援のサービス

クラウド未経験のA社にとっては、既存システムとの連携など、A社システム全体に対するアドバイスが必要でした。

今回利用するクラウドサービスは、一般的にIaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれているものです。A社は株式会社エクシード(https://www.xseed.co.jp/)のサービスを採用しました。上記の期待を満たしていたこと、特に専門家による導入支援サービスが充実していたことが決め手となりました。


A社が得られたメリット

当初の期待通り、A社は迅速にシステムを稼動できるようになりました。新しい事業企画に対し、すぐにコンテンツ配信ができるようになったのです。また、機会損失や過剰投資をなくすことにも成功しました。

さらに運用負荷・運用コスト低減を実現

A社はさらに、システムの運用負荷、運用コストの低減を実現しました。

クラウドを利用することで、資産管理や機器の故障対応という、物理的なサーバーの運用・管理から解放されました。論理的なシステムを管理すれば良く、数少ない社員を、より本業に集中させることができるようになりました。

最後に

ケータイ・スマートフォン向けコンテンツの業界に限らず、市場変化は加速しており、それを支えるシステムにも迅速性に対する要求が日々増しています。この事例を参考にクラウドを有効に活用してください。

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