中小企業診断士から見たICT経営 Vol.39

ICTを活用した、地域密着型事業の展開

小紫 恵美子  氏 小紫 恵美子 氏 東京大学卒業後、NTTに入社。中小企業診断士を取得後、出産育児を含め10年を経て独立。「人が誇りをもって働ける社会を創る」ことに貢献すべく、経営革新等企業支援や女性起業支援を中心に活動中。

地域密着型子育てママサロンができるまで

北区十条にある子育てママサロン「ほっこり~の」。このサロンを始めたのは、自身も二児の子育て真っ最中のママ・内海 千津子氏。フルタイムワーキングママと、専業主婦としての出産・育児を経験したことで、それぞれの大変さを実感しました。

その経験から、ママたちが笑顔でいるためには、「心と身体にゆとりを持つこと」、そして、「社会とのつながりを実感し能力を発揮できる場をもつこと」が大切であると考え、イベント企画などからスタートしました。やがて、子育てに一生懸命で疲れてしまっているママたちがふらりと立ち寄れて、ほっこりできる場を作りたい、という想いが強まり、北区十条商店街の裏手にある店舗の1階を借り、地域密着型子育てママサロン「ほっこり~の」の営業を開始しました。


▲「ほっこり~の」代表・内海千津子氏▲「ほっこり~の」代表・内海 千津子氏
▲地域密着型子育てママサロン「ほっこり~の」・外観▲地域密着型子育てママサロン「ほっこり~の」・外観

ホームページと地域密着型媒体を組み合わせ集客

「ほっこり~の」をオープンして1年目の2012年。内海氏は、先行投資として、地域密着型の媒体誌を中心に、「ほっこり~の」の名前と紹介文、そしてホームページのURLを掲載しました。

その結果、媒体で見かける→ホームページを確認する→実際に来て見る→体験したことが口コミでママ友に伝わる→さらにほかのママたちがホームページを確かめ、またやってくるという好循環が生まれました。これは、気軽に使えるICTが身近にない時代にはありえなかった展開と言えるでしょう。

集客だけではない!? ICTの効果

ホームページやブログを運用する中で“思わぬ効果があった”そうです。それは、ホームページやブログを見て、内海氏の「地域のみんなで子育てしながら、ママライフを楽しもう!」という考え方に共感するママたちが自然と集まってきたことです。見知らぬママたちが集まるきっかけづくり、その役割をICTが果たしているのです。

また最近では、大手企業と一緒に事業を展開するケースも増えました。オープン当初の「ほっこり~の」は、企業とのコラボは年間2社ほどでしたが、2013年10月の時点で、15社の企業と提携して事業を行っています。こうした企業もやはり、「ほっこり~の」を知ったきっかけはホームページが多いとのことです。

事業拡大に伴うICTの“役割”の変化

事業が拡大するにつれて、同じICTであってもその事業にとっての「役割」は変化していくものです。事業の規模、進展具合、顧客との関係性などの要因が変わっていくごとに、すでに創り上げた個々のICTの役割を変化させていくということ。これも顧客とのコミュニケーション手段として、ICTを活用する小さな事業にとって大切なことです。

内海氏は、これまでを振り返り、「事業活動をここまで拡大できるとは思わなかった」といいます。これからも身近なICTを活用しながら、さらにママたちのネットワークを拡大し、「日本を元気にするママサロン」を目指して頑張ってください。

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