電話応対でCS向上事例

-亀田産業株式会社-
首都圏や海外から訪れる患者さまに、喜んでいただける接客応対品質を目指す

「患者さまにご不便やご迷惑をかけず、喜んでもらえることは何でもやろう」という考えのもと、入院時の食事、ギフト販売、マッサージや退院後の訪問介護など、あらゆる面で患者をサポートする亀田産業株式会社は、電話応対技能検定(もしもし検定)を活用して、世界に通用する接客応対品質を目指しています。

事業概要について教えてください。

  • ▲取締役 経営統括部 部長 島野 忠雄氏

     亀田産業の母体は亀田総合病院で、そのサービス部門という位置づけです。もともと亀田総合病院は結核病棟で、長い方は10年以上入院することもありました。昔の千葉県鴨川市は、今と違って総合スーパーなどがなかったので、患者さまに入院生活を不便なく過ごしていただきたいという思いから1964年(昭和39年)に創業し、今年で55期を迎えました。最初は売店から始まり、理容室ができ、食べ物がないとダメだということでレストランができ、花屋も今は外部の専門店に入ってもらっていますが、以前は東京都の大田市場まで自分たちで花の買いつけに行っていました。病院にある13階のレストランには鉄板焼コーナーがありますが、病院で鉄板焼をする必要があるのか疑問に思われるかもしれません。ただ、亀田総合病院には地元の方だけではなく、都内や海外からも多くの患者さんが来られます。入院中の楽しみは“食”しかないので、都内にいるような雰囲気を味わっていただきたいという思いで、窓一面に広がる海が見えるレストランに鉄板焼コーナーを設置したのです。このように、先代の亀田 典子社長の想いを引き継いだ亀田 信介社長の考え方である「患者さまにご不便やご迷惑をかけず、喜んでもらえることは何でもやろう」というのが弊社の基本的な考え方です。(島野氏)

海外に通用するレベルの接客応対品質をもしもし検定で実現させたい

御社と電話応対との関わりについて教えてください。

 弊社は接客応対に従事する者が多く、売店の販売員やレストランのホール職員、訪問介護、ケアマネージャーなど、病院内外からの電話応対だけでなく、日々多くのお客さまと直に接しています。ここ鴨川市は、都心から距離はありますが、都内や海外からも患者さまがいらっしゃるので、接客マナーの点で失礼のないようにしたいという思いがありました。(島野氏)

接客マナーの向上施策として、もしもし検定に取り組んだ理由は何ですか。

  • ▲サービス物販部 部長付 能條 啓子氏

     もしもし検定は4級から指導者級までレベルが分かれており、接客応対の知識やスキルを継続的にレベルアップできる点が良いと思いました。また、電話口での応対だけでなく、接客のマナーを基礎から学べることもポイントになりました。特に、形式的な作法やルールだけでなく、なぜそうすべきなのかという背景や理由まで説明があるので、本質的に理解できる点が良いですね。(島野氏)

     例年、新入社員向けに短時間のマナー研修を行っているのですが、お辞儀の仕方からコーヒーの入れ方、簡単な電話の出方といった内容で、充分なものとは言えませんでした。接客応対の向上施策を考える上で、社長から「教育研修は客観的に数字で分かるものを取り入れなさい」と言われていたので、もしもし検定のような受検をして合否がはっきりするものに取り組んで良かったと思います。合否が判定されるのは緊張感があって厳しいものですが、合格すれば本人の自信にもつながります。(能條氏)

接客時に不測の事態があっても、自信を持って対応できるように

もしもし検定を導入されてから間もないですが、取り組みの成果をどう感じていますか。

 しばらく社内の一部でトライアルをした後、2018年4月から私が所属する教育研修委員会で本格的にもしもし検定に取り組み始めました。4級から始めて、3級を取得した人が今のところ10名くらいいます。(能條氏)

 私は、もしもし検定では電話での話し方を学ぶと思っていたのですが、実際には4級でマナーを基礎から学び、3級に入ってからやっと電話での話し方を一通り学びました。恥ずかしながら、4級で学ぶマナーには私自身も知らなかったことがあり、もしもし検定を受検することで、自分の足りていなかったところに気づかされるのが本当にありがたいと思います。(島野氏)

 日々、お客さまに食事の提供をしているレストランのスタッフが、マナーを教えていただいたことで自信がついたと言っていました。これまでのマナー研修では、何か不測の事態が起こった際に、どう対応すれば良いのか分からなかったそうです。もしもし検定ではマナーの背景や理由を教えてもらうので、失礼のないよう臨機応変に対処できるようになりました。(能條氏)

将来は、もしもし検定資格保持者が指導の立場に立てるように

今後、どのような姿を目指していますか。

 各部署に3級の資格保持者が何名かいれば、電話応対の際に「今の言葉づかいは違うよ」といったアドバイスができ、各部署、店舗のレベルが上がっていくと思います。また、指導者級資格保持者がいれば、マナー研修も社内でできるようになります。そうなるにはまだ時間がかかりますが、まずは4級に合格した人が日常的に気づいた点を部下や同僚の方に広く教えてあげてほしいと思います。(能條氏)

 現時点では、山登りで言えばまだ1合目2合目ですが、社長や人事と協力して、もしもし検定に取り組んでいるので、前向きにチャレンジする人を支援するような仕組みにしたいですね。最終的には何人か指導者級資格保持者になってもらって、何か相談ごとがあればすぐに教え合える会社になれば良いと思います。また、これから亀田総合病院には県外や海外の方がさらに増えていくでしょう。その中で、「亀田総合病院も良いけど、あのお店の対応もしっかりしているよ」と言われるような店舗や会社にしていきたいですね。(島野氏)

会社名 亀田産業株式会社
設立 1964年(昭和39年)
本社所在地 千葉県鴨川市東町1374 亀田総合病院内L棟3F
代表取締役社長 亀田 信介
資本金 歯科
事業内容 総合病院、物品販売業、飲食業、理美容業、ホテル業、ホームヘルパー業、福祉用具販売・レンタル業
URL http://www.kameda-trading.com/

電話応対技能検定実施機関

NSGコーポレーション

https://nsg-corp.net/

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