電話応対でCS向上事例

-三井住友銀行 コールセンター神戸-
電話応対コンクールの課題にコールセンター全体で取り組み、応対品質向上を

三大メガバンクの一つ、株式会社三井住友銀行は、神戸市と福岡市のコールセンターで電話応対コンクール参加と電話応対技能検定(もしもし検定)導入で応対品質の向上を実現。コールセンターに寄せられるお客さまの声を起点とした「より良い銀行づくり」を目指しています。

事業概要について教えてください。

  • ▲コールセンター神戸
    所長 妹尾 正樹氏

     当行は東京に本店を置く、複合金融グループである三井住友フィナンシャルグループ傘下の中核的存在のメガバンクです。(妹尾氏)

貴行と電話応対との関わりについて教えてください。

 当行は神戸と福岡にコールセンターを置き、一体となって運営しています。業務内容は受電が中心で、商品やサービスのご案内、お客さまの資金運用やローンの相談受付、インターネットバンキングの操作などのお客さまのお電話に、約250名のオペレーターが応対しております。年間の受電数は約200万件にのぼります。(妹尾氏)

多くのお客さまの声を本部や経営陣に伝え、より良い銀行に

お客さまへの応対で心がけていることを教えてください。

 コールセンターでは日々、多くのお客さまの声と接しています。お客さまの声を真摯に受け止め、鮮度の高い声を本部や経営陣に伝え、より良い銀行を作っていくこと、そして質の高い応対により、お電話をくださったお客さま一人ひとりにご満足いただき、三井住友銀行のファンになっていただくことが、私たちの役割だと思っています。(妹尾氏)

そうしたお客さまの声を、どのように行内で共有、活用しているのでしょうか。

 月に一度、社内関連部署のスタッフとともに応答ログを聞く「お客さまの声を聴こう会」を開催しております。こうした取り組みから、例えばインターネットバンキングの画面をより分かりやすく改善するなどの成果も上がっています。(妹尾氏)

これまでの電話応対を通じて、課題として感じているものはありますか。

 新たな金融商品の登場など、銀行の業務内容は日々変化しており、お客さまのお問い合わせ内容も多様化しています。そうした状況に対応すべく、研修と教育、業務をサポートするツールの提供などで、オペレーターがお客さまに適切な応対ができる環境を整え続けていくことが課題であり、日々取り組んでいます。(妹尾氏)

グループ会社からの推薦で電話応対技能検定(もしもし検定)を導入

貴行はもしもし検定を導入されています。その動機と目的を教えてください。

  • ▲コールセンター神戸
    企画グループ
    研修担当 吉村 真由子氏

     2014年、コールセンター改革の一環として同じグループに属するSMBC日興証券株式会社からアドバイスを受けた際、応対品質向上に効果があると推薦されたことがきっかけです。(妹尾氏)

     神戸にいる20名のSSV(サブスーパーバイザー)から希望者を募り、受検しました。(吉村氏)

受検の結果とその効果はいかがでしたか。

 初年度から受検したSSVは順調に上級資格に進み、現在は8名が1級資格保持者となっています。オペレーターの理解度が高まっていると思います。また、SSVは、関連部署に報告をあげることも多いのですが、その際の言葉の使い方などが理路整然として、より分かりやすくなりました。(吉村氏)

業務とは異なるテーマに全員で取り組み、学びの場に

電話応対コンクールにも出場されていますが、その動機を教えてください。

 社内で応対コンクールは実施していましたが、他業種・他社問わず、高い応対品質に触れる機会の必要性を感じていました。競争という舞台を通じてスキル向上を図りたいと考えたため、参加いたしました。(妹尾氏)

 2014年にまず2名が出場し、以降はコンスタントに毎年20名前後が出場しています。SSVだけでなく、オペレーターも含め希望者を募り、選手を選抜しています。(吉村氏)

出場によりどのような効果を感じていますか。

 コンクールの課題には、コールセンター全体で取り組み、出場者以外のオペレーターもそれぞれ、スクリプトを作成しています。それは日常業務とは異なるテーマを通して真剣にお客さま応対を考えることが、純粋に電話応対そのものの品質向上につながると考えているからです。さらに発表会でスクリプトを共有し、同じテーマに対して違う考え方やアプローチがあるという学びの場としています。(吉村氏)

コンクール出場で、コールセンターの団結力向上を期待

もしもし検定、電話応対コンクールについて、今後の目標について教えてください。

 もしもし検定は、SSV全員の1級合格を目標とし、さらなる指導力の向上を図っていきたいと思っています。コンクールについては、上位を目指すことももちろんですが、コールセンターの団結力を高める効果も期待しております。このどちらも、最終的には高いお客さま満足度の実現が目標です。(妹尾氏)

日本電信電話ユーザ協会にご意見、ご要望があれば教えてください。

 これまでもさまざまな研修で当行コールセンターの品質向上をサポートしていただいています。勝手ではありますが、オペレーターのレベルに応じ、より細かくカスタマイズした研修などもご用意いただければと思います。これからもよろしくお願いします。(吉村氏)

会社名 株式会社三井住友銀行
創立 1876年(明治9年)
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
頭取CEO(代表取締役) 高島 誠
資本金 17,709億円
業務内容 普通銀行業
URL http://www.smbc.co.jp/

電話応対技能検定実施機関

日本電信電話ユーザ協会兵庫支部

https://www.pi.jtua.or.jp/hyogo/

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