電話応対でCS向上事例

-株式会社トヨタレンタリース宮城-
全店舗で企業電話応対コンテストに参加し、お客さま応対のレベルアップを実現

小規模&多店舗という業態を特徴とするレンタカー業界では、スタッフを集めた定期研修の導入は困難です。そこで株式会社トヨタレンタリース宮城は、企業電話応対コンテストを活用し、応対品質向上に取り組んでいます。

事業概要について教えてください。

  • ▲代表取締役専務 竹内 新平氏

     弊社の中核事業はレンタカー及びカーリースです。またサービスの利用者向けを中心に、自動車保険などの保険商品も取り扱っています。(竹内氏)

  • ▲執行役員 レンタル部長 安部 信朗氏

     弊社の主な営業エリアである仙台市周辺では、ビジネスでの利用が約6割、残りの4割がレジャー、そして事故や修理での代車需要です。東日本大震災後の特需は一段落した状況ですが、レンタカーの稼働は堅調で、またLCCの仙台空港就航にともなう外国人観光客の利用も目立ってきています。(安部氏)

お得意さまにはスピーディな、初めての方には懇切丁寧な応対を

事業の拡大と電話応対との関わりについて教えてください。

 レンタカーは、まず予約をいただき、その後に来店、利用いただくのが一般的です。電話は、インターネットと並び、予約における重要なツールです。(安部氏)

  • ▲仙台駅東口店 店長 氏家 雄大氏

     電話で連絡いただくお客さまは、ビジネス用途の常連さま、そしてレンタカー利用が初めてというお客さまに分かれます。常連さまには会社名、名前をうかがい、要望に沿ってすばやく手続きを進めなければなりません。初めてのお客さまには、レンタカーの種類や料金、手続きをできるだけ分かりやすく丁寧に説明します。もし利用日時が決まっている場合は、そのまま予約をいただくことが理想です。詳細はこれからという場合も、電話で良い印象をお持ちいただき、次回以降につながる応対を心がけます。(氏家氏)

お客さまをお待たせせず、かつ希望を先取りした対応を重視

好印象を与える応対について、心がけていることはありますか。

  • ▲平成28年度の企業電話応対コンテストで入賞した際の賞状と、電話を受けた仙台駅西口店の様子

     まずはお待たせしないこと、そして明るく元気な声で応対することです。(竹内氏)

     お客さまの知りたいことを先取りして案内することで、お客さまの時間の節約になります。クルマの大きさについては、具体的なサイズよりも目的や乗車人数をうかがうことで、用途に合ったクルマをご案内できます。それがプロとしてのつとめだと思っています。(氏家氏)

応対技術を高めるため、どのような取り組みを行っていますか。

 レンタカー会社は店舗も多く、定休日もないため、スタッフ全員が一カ所に集まっての研修は困難です。そのため現在は各店舗の店長が責任者としてスタッフを個別に指導しています。(氏家氏)

 不定期ではありますが、各店舗から合計15人ほどのスタッフを集め、外部講師による研修も行っています。ただ、この研修の定例化は難しく、今後どう進めるかは検討課題です。(竹内氏)

企業電話応対コンテストで、日常業務の中での応対力向上を

企業電話応対コンテストに参加されたきっかけについて教えてください。

 普段の営業体制で、各店舗の電話応対品質の向上に資するものを探していたところ、コンテストの情報を知りました。当初5~6店舗のテスト的な参加で手応えを感じ、7年くらい前から全店舗に導入しました。(竹内氏)

店舗では、コンテスト参加でどのようなメリットを感じていらっしゃいますか。

 参加はあらかじめ案内されているため、店舗での電話受け答えには普段よりも緊張感が漂います。「知っている状態での受け答え」でいつも通りの応対ができるかどうかは異論もあるでしょうが、自分としてはルーティンな業務が続くレンタカー店舗では、こうした刺激があったほうが応対の初歩を思い出すための刺激になり、お客さま応対をあらためて意識づけする良い機会になると思っています。(氏家氏)

コンテストの結果はどのように活用されていますか。

 報告書は経営レベルでしっかり目を通して店長に伝え、各店舗でのレベル向上に励むよう指導しています。成績はスタッフがさらに上を目指すモチベーションになりますし、年々成績が上がっている店舗はスタッフがより自信を持って応対できるようになっていると思います。(安部氏)

 実際、コンテスト入賞でスタッフのお客さま応対への意識の高まりを感じています。このイメージを店舗全体で共有すべく、さらなる研鑽に励みたいと思います。(氏家氏)

電話応対技能検定(もしもし検定)、将来的には社内指導者の育成を

今後の展望について、お聞かせいただけますか。

 本年より、もしもし検定への取り組みも始めました。まずはエントリーレベルから合格者を増やし、長いスパンでは上位級の資格保持者を育て、並行して社内研修システムも整備していくような流れが理想でしょう。社内の指導者級資格保持者による研修であれば、外部からお招きする講師よりも臨機応変の対応が可能です。そして研修制度の整備でスタッフの応対レベルが上がれば、お客さまへのメリットにもつながります。日本電信電話ユーザ協会には、今後とも引き続きご指導をお願いしたいと思っています。(竹内氏)

会社名 株式会社トヨタレンタリース宮城
設立 1966年(昭和41年)9月8日
本社所在地 仙台市宮城野区宮千代2-13-3
代表取締役社長 後藤 隆一
資本金 5,000万円
事業内容 自動車の賃貸(カーリース、カーレンタル)
URL http://www.trl-miyagi.co.jp/

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