お客様からの伝言がきちんと担当者に伝わる方法を教えてください。

解決のヒント

 仕事を円滑に進める上で重要なコミュニケーション能力。それゆえに悩む人も多く、また悩み自体も環境によって異なるものです。「解決のヒント」では、電話応対に関するお悩みや日常的なコミュニケーションに関する相談事を、「もしもし検定指導者級資格保持者」の方々からアドバイスしていただきます。

お客様からの伝言がきちんと担当者に伝わる方法を教えてください。

  • お客様から電話がかかってきた際の伝言が担当者にうまく伝わらないことが多く、「伝言すらまともに伝えられないのか!」とお叱りを受けることが度々あります。現在、お客様からの伝言はメモに書いて担当者に渡すというルールがありますが、それでもうまく伝わっていないことがあるようです。お客様からの伝言が担当者に正確に伝わるようにするには、どうすればいいのでしょうか?
    (営業部門 担当者)

A.伝言を受ける担当者のことまで考えた応対をしましょう。

石川 幸子氏

石川 幸子氏

マナー企画代表
Getting to“ Thank you“”心を伝える”をテーマに活動しています。

 伝言には、お客様の意志を正確に聴き、担当者がどのような行動を取ったらよいかを考え配慮した応対が求められます。伝言内容がきちんと担当者に伝わるまでは、応対者の責任と心得たいですね。そのためには、用件の復唱確認を徹底し、メモには、「①誰宛てか②お客様の会社名と姓名③用件の要約(結論を先に、5W3Hを意識して箇条書きに)④用件の緊急度(今すぐ対応すべきか、後でよいのか)⑤受付月日と時間⑥自分の名前」を明記しましょう。更に担当者に「メモをご覧になりましたか」など、確認の励行をすると応対者への信頼が厚くなるでしょう。

A.会話中に用件を復唱するなどの電話応対の基本手順の順守も重要です。

吉川 由美氏

吉川 由美氏

サービス接遇インストラクター
CS・コミュニケーション力向上など官公庁、企業などで研修・講演を行っています。

 お客様からの厳しいお言葉には緊張してしまいますが、「それだけ期待されている!」と受け止めて、改善していきたいですね。まず伝言メモの様式を確認してください。①誰宛てに②誰から③いつ④誰が受けたか、更に①こちらから電話してください②もう一度お電話をいただけます③伝言がありました、など伝言の内容に漏れがないか確かめて、統一化を図りましょう。お客様との会話中、用件を復唱するなど電話応対の基本手順の順守も大切です。また、メモだけでなく口頭でも伝えるようにしてはいかがでしょう。ご活躍をお祈りしています。

A.「5W3H」で内容を記入する伝言メモを使用してください。

竹之内 信一氏

竹之内 信一氏

株式会社マイリーブ代表取締役
人材サービス事業、職業訓練校でのマナー・コミュニケーションなどの授業を担当しています。

 企業にとってお客様からの伝言の取り次ぎの良し悪しは、経営に影響すると言っても過言ではないことを社員全員で共有できているかが問われます。そこで電話による伝言取り次ぎに絞ると、メモは会社名、名前、電話番号、「5W3H」で内容を記入する統一したメモ用紙を使用し、伝言内容を記入後は必ず復唱し、お客様に確認することが大事です。それでも伝言が担当者に伝わらないことが多く、せっかくの商談などに支障が出ることも想定されますので、伝言を受けた者は、担当者が席に戻った時に「メモはご覧になりましたか?」と確認する習慣づけをしたいものです。

5W3H… What (何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much(いくらで)、How many(どれくらい)と、物事の漏れがないようにまとめた言葉。それぞれの頭文字をとって、5W3Hという。

 いかがでしたでしょうか。もしもし検定指導者級資格保持者の方々のヒントを参考に、あなたにとってピッタリの答えを見つけてみてください。

もしもし検定指導者級資格保持者とは

「もしもし検定」とは、公益財団法人日本電信電話ユーザ協会の行う「お客様に喜ばれるビジネス電話応対」の実現と電話応対のエキスパートとして即戦力になり得る社内の指導者の育成を目的とした資格制度です。電話応対に関する高度な知識・技能があり、本検定の実施にあたり指導官や試験官等の役割を担うことのできる「指導者級の資格を有する者」を「もしもし検定指導者級資格保持者」と言います。
詳しくはユーザ協会ホームページより、もしもし検定ページをご覧ください。

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